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キューバ横断、民宿の旅

アメリカに荒らされる前に!

アメリカとキューバは、1961年に断絶して以来、昨年、54年ぶりに国交が回復。今後はアメリカの資本が入りキューバはどんどん変わっていくのではないか、その前にどうしても今のキューバを見ておきたい!ということで、首都ハバナから西部のサンチャゴ・デ・キューバまで約1,000キロをバスと乗り合いタクシーで移動し民宿に泊まりながら、3週間かけて横断してきました。

植民地から革命まで

1452年10月に、キューバ島はコロンブスによってヨーロッパ人に「発見」され、スペインによる植民地化が始まりました。スペインは先住民族のタイノ族などを絶滅させた後、労働力としてアフリカから黒人を奴隷として連れて来て、キューバ中から銀と銅を本国へと持って行きました。ハバナにある、今は博物館となっている元総督屋敷の設えと調度品はまるで一国の王様のようで、植民地支配がどれほどの富をもたらしたのかを想像するに十分でした。

1902年5月はキューバは独立しましたが、それはスペインに代わってアメリカによる支配の始まりでもありました。

1952年に第2次バティスタ政権が成立し、独裁政治を開始。バティスタはアメリカと結託して砂糖や葉巻など主要産業を独占し、キューバの富がアメリカへと流出していきました。その頃のハバナはカリブ海のモナコと称されるまでに繁栄し、その面影が今も町に残っています。

1959年、ゲバラとカストロの革命軍が勝利すると、アメリカ資本の石油、製糖、電話、銀行などの大企業を国有化したことで、1961年、アメリカはキューバとの外交関係を断絶し、翌年には輸入を全面禁止して経済封鎖を断行。同年のキューバ危機で関係はさらに悪化、フロリダから直線で約360キロしかない隣国同士でありながら、昨年までキューバにとってアメリカは一番遠い国でした。

キューバの経済事情

アメリカと国交を断絶したことでキューバの経済発展は遅れ、ソビエト崩壊後はソビエトからの支援もなくなり、経済は最悪の状態といえます。

社会主義国なので、建前上はすべての国民に仕事と生活できるだけの給与を支払わなければなりませんが、今、国にその力はありません。そこで2008年にカストロから政権を引き継いだ弟のラウルは、数々の規制緩和策を打ち出し、国民が自前で稼ぐ道を作りました。

その中の一つが、許可制の民宿経営です。

2種類の貨幣を発行する国

キューバには2つの貨幣があります。一つはCUCで、外貨と交換可能であり、旅行者が両替で渡されるのはすべてCUCです。もう一つが人民ペソ(NMとかCUPとか呼ばれます)で、おもにキューバ人が日常的に使う貨幣で25ペソで1CUCです。

博物館など国の施設の入場料は、外国人1CUC、国民1ペソと同じ「1」でも外国人は25倍となります。その他、「ビシタク(自動車タクシー)」なども、「3」と言われても、外国人は3CUC、国民はペソ立てでグッと安くなります。

月給14ドル、ビール1ドル!でも学校も医療も無料!

親しくなったキューバ人の話しでは、国から支給される月給はホテルの従業員やウエーターは14CUC、医者が65、もっとも高給取りは軍関係者。給与のほかに、充分ではなくても卵や小麦粉、米、油などの食料品や石鹸や歯磨き粉などの生活必需品が家族に人数に応じて配給されます。

そして学校も医療も無料。どの町に行っても、小学生から高校生まで配給の清潔な制服を着ていたのが印象的でした。

とは言っても、配給所以外での買物は全てCUC表記で、キューバ人も大好きなビールは、350mlで1CUC、マヨネーズが500g3CUC、簡単なサマーワンピースでさえ20CUC以上します。14CUCの月給でどうやって暮らしているのか、不思議でなりません。聞くところによると、親戚同士が協力して何とかしてCUC=外貨を稼いでいるのだとか。一つは外国への出稼ぎ、中でもベネズエラに出稼ぎに行く医者が多いとかキューバは南米一の医者の輸出国というわけです。次が観光にかかわってCUCを稼ぐこと。客からのチップ、ビシタク、タクシー、お土産の販売そして「カサ」の経営です。

多様な家庭で楽しく生きる人々

「かさ・パティクラル」と呼ばれる民宿は、国から支給される給与以外の収入を得る手段として手っ取り早いので、どこに行っても「カサ」があり、見つけるのに不自由しません。1泊1部屋10〜30CUC、希望すれば朝食は一人3〜5CUCU、夕食は6〜10CUCで用意してくれます。(1CUCは約1ドル)ほとんどの「カサ」はシャワー・トイレ付でハバナ以外では屋上がある家が多く、朝食は屋上で町の景色を眺めながら食べる事ができました。

私は合計で7軒の「カサ」に泊まりました。そのうちの1軒だけが子どもの両親がともに実の親という家庭で、その他は、母子家庭、父子家庭、妻や夫が連れ子で再婚、その上、元妻や夫とも仲良く行ったり来たりと、それはそれは多種多様な家庭ばかり。そして、そういう事情を誰も頓着していない、そんなの当たり前という感じでみんなで仲良く暮らしていました。

「かさ」 を経営する家だけの事情果と親しくなったキューバ人に聞いてみると、やはり多種多様な家庭が多いのにびっくり。

母子家庭=貧困の心配が少ない

キューバでは食料品や生活必需品は子どもにも配給され、誰もが最低限の生活だけは出来ます。男女の賃金格差も年功序列賃金もなく、同じ仕事は同じ給与と平等。加えて、子育ては親戚や近所が協力して行うお国柄という訳で、女性にとって子どもを産むことがリスクになりにくいのではないかと思います。

日本では女性の賃金は男性の約6割、出産を機に仕事を辞めざるを得なかったり、続けていてもパート待遇になったり、出世コースからはずれたり、離婚後は子どもは女性が引き受けることが多く、母子家庭になると貧困に陥り易く、母子家庭の貧困率は48%と非常に高く、その上、教育費も医療費もタダではありません。このような状況では、子どもを産むことは女性にとってかなりリスキーなことと言えます。

キューバの魅力は人そのもの!

キューバはカリブ海のどの国よりも安全、安心なところ。人々はとても親切で、道を尋ねるとその場所まで連れて行ってくれる人のなんと多いことか。女性が夜遅く歩いていても襲われる心配はほとんどありません。海外では特に気をつけなければならない、ひったくりや盗難ということもあまり聞きません。

「みんなが等しく貧しいのでみんなで助け合っている」という感じです。その踊りと音楽が大好きで「オラ!」と気軽に声をかけてくれる陽気さ。キューバの魅力は何と言っても人々!そんな思いを強くした旅でした。

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