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DV(ドメスティック・バイオレンス)が、「親密な関係にある男性から女性への暴力であり、『痴話げんか』などではなく犯罪である」ということは、すでにみなさんもご存じのことと思います。
これまでDV問題は、主に夫婦間(内縁も含む)暴力に焦点を絞って、防止と被害者救済対策がとられてきました。民間の駆け込みシェルター活動をしてきた女性たちの頑張りで、DV防止法「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」も制定され、少しずつではありますが、でも着実に成果が現れてきています。
でも、この法律から漏れる課題もあります。それが若年層の恋人間で起こる暴力である「デートDV」です。デートDVは法の対象外であることから、残念ながらこれまであまり対策が取られませんでした。
内閣府が平成17年に行った「男女間における暴力に関する調査」で、初めて「交際相手からの暴力」の実態が明らかになりました。
その結果は、若年層では左記のようになりました。
*交際相手から暴力被害を受けたことがある13・5%
*異性から無理やりに性交された経験がある11・2%
なんと7人に一人の女性が恋人からの暴力被害に遭い、10人に1人の女性がレイプ被害を受けていることがわかりました。
DV防止先進県の岡山県が提供した「若者同士が男女交際についての悩みを話し合えるインターネット掲示板」への相談の中でも、女性の悩みのトップは「デートDV」(14・1%)という結果が出ています。
私たちウィメンズネット旭川は、10年以上DV被害者の自立支援を行ってきましたが、被害相談は年々増加の傾向にあり、どんなに支援しても次から次へと若年予備軍が増えるとしたら、やっぱり元を絶たなければならないのは、火を見るより明らかなことです。「なんとかしなければ!」という思いで、「デートDV防止に関する市の取り組みを急ぐべき」と先の第2定例会で質疑しました。
全国各地では、岡山県の他にも多くの自治体が「デートDV」対策に乗り出しています。京都府では大学と連携して「恋愛ismプロジェクト」を立ち上げ、予防啓発を行っています。青森県では人権教育の一環として高校生・中学生向けのセミナーを実施しています。そして札幌市でもパンフレットを作るなどの取り組みを始めました。
旭川市では、系統だった取り組みはまだですが、この秋に初めて「デートDV」に関する講演会(詳しくは囲み記事を参照)を開催する運びとなりました。たくさんの方に、「デートDV」の実態を知っていただき、子どもが、孫が、そして何よりも若い人自身が被害者にも加害者にもならずに済むように、認識を新たにしていただくきっかけになればと思います。
また、「男女間における暴力に関する調査」では「性的暴力」の被害者が10%以上に上ることが明らかになりましたが、厚生労働省の調査では、10代で性交渉を持った女性の約80%が「初めての性交は望まない性交だった」と答えています。「望まない性交」や「性的暴力」を未然に防ぐためには、性に関する正しい知識と相手を思いやる人権意識を教える『性教育』を充実させなければなりません。
そこで、10代への性教育の重要性についての講演会も市主催で開催されることになりました。(詳しくは囲み記事を参照)こちらの方も、今の子どもたちの性の実態を知り、大人や行政に出来ることは何なのかを見つめる機会になればと思います。短い期間に立て続けての講演会となりますが、皆さまのご参加を心よりお願い申し上げます。
これからの旭川を背負っていく若い人たちのために大人として何が出来るのか、共に考えていきましょう。