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8月に、とても悲しい事件が旭川で起こってしまいました。24歳のお母さんが2つになる長男を虐待死させてしまったのです。調査が進み色々なことが明らかになってくるにつれて、最悪の状態が起きる前にどこかの時点で防ぐことができたかもしれないのでは、と思えることが何点か出てきました。まずは、4ヶ月検診時に母親から「子どもに暴力をふるってしまう」と相談された時、保育所が子どものあざや傷をみつけた時、発達の遅れを心配してかかっていた病院での診察時に、虐待の兆候を想像することはできたはずです。いずれかの時点で、旭川市の担当部局か児童相談所に連絡し、適切な手立てを打っていたなら、最悪の事態だけは避けられたのではないかと思うと亡くなった幼い命に対して本当に申し訳なくとても残念でなりません。
今は子育てがむずかしい時代と言われています。核家族化や地域社会の崩壊などで子育てを体験する機会が少なくなっていることや子育てが孤立化していることも原因の一つと言われ、ひとりで子育てするお母さんのストレスは以前と比べて想像以上であると指摘され、そういったストレスの増幅が虐待の引き金となりうるとも言われています。今回の事件を例にするまでもなく、子どもへの虐待を防止するためには、虐待が深刻化する前の兆候の段階で母親と家族に対する手厚い子育て支援が必要です。保健所では、母子手帳交付時や乳児検診時に子育て不安のリスクが高い母子の相談に応じたり、家庭訪問をしながら見守ることをしていますが、そういったケースが年々増え続けている上に担当する保健師さん不足も重なり、支援の限界が現場からも指摘されています。また、母子手帳交付から乳幼児期の検診までは保健所、保育所などは児童家庭課と担当部局が分かれていることも情報の伝達や対応の連携がスムーズに行くことを妨げている要因の一つです。児童虐待防止のための早期発見と対応のためには、今までのような情報交換や連携だけで果たして十分なのか、検討すべき時期が来ていると私は思います。
旭川市は、平成18年から始まった第7次総合計画を推進するための機構改革の準備を進めています。その機構改革の目玉の一つに「子ども部(仮称)の新設」があります。今回の事件であらためて手厚い子育て支援の重要性を再確認させられたことで、この「子ども部」の内容をどうするか、もう一度しっかり検討すべきです。6月に示された素案では、現在総務部が所管している幼稚園に関することや教育委員会が所管している青少年に関する相談などと留守家庭児童会が「子ども部」へ移ることになっていますが、保健所の事業はそのままです。児童虐待や発達障害などへの対応は、早期発見、早期対応が大原則ですから、今保健所が掌握している子どもに関する事業を「子ども部」へ移し、誕生から就学前の子どものことは全て「子ども部」が扱うことで、より一層充実した子育て支援ができると私は考えています。たとえば、母子手帳交付時や乳児検診時にリスクの高い母子を発見したなら、最初は保健士さんと保育士さんがペアを組んで訪問し、医療的に問題がなければ、その後は保育士さんが定期的に訪問し色々な相談に乗り子育て不安の解消をするなど子育てを支援することで、虐待を未然に防ぐことができる可能性がぐーんと高くなると私は以前から思っていました。
第3定例会の一般質問では、誕生から就学前までの一貫した子育て支援体制が確立するような「子ども部」となるようしっかり質疑していきたいと思っています。