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グラフ旭川 議会珍道中(連載中)

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第30回 青少年の健全育成のための性教育他

青少年の健全育成のための性教育

性教育に抵抗を示すのが、子どもの方よりむしろ大人の方が多いのは、性教育=性器教育、または性交教育という誤った考えを持っている人が多いからではないでしょうか。

性教育とは「『自分も他人もかけがえのない大切な存在である』という考え方にたって、性に関する正確な知識を身につけ、自分も他人も大切にする行動が取れるようにする教育」です。

子どもの自己肯定感(自分は大切な存在であると感じること)を高めるためには、子ども自身への介入だけでは難しく、家庭、学校、地域などみんなが子どもの成長を見守る環境を作ることが最も重要です。また、性に関する正確な知識は、学校と行政が一体となって専門家などにより、“繰り返し”教えることでより効果が期待できます。

そして「自己肯定感を高めること」と「正確な知識の普及」が同時に進められることで、「自分を大切にし、正しい行動決定のできる子どもづくり」が可能になります。そのためには、10代の子どもたちと家庭、学校、地域を繋ぐコーディネート役を行政が果すことが、非常に重要であると私は考え、一般質問で取り上げました。

旭川市の10代の性行動の実態は?

文部科学省が「薬物乱用や、買売春やその他の類似行為、性感染症や10代の人工妊娠中絶などが増加し、性に関する健康問題が深刻化している。」と危惧しているように、本市でも同じような傾向が現れています。

旭川市の10代における性感染症の罹患者数は、過去5年間、年間120件から180件の間で推移していて、全国、全道の平均を上回っています。

10代女性の人口1,000人当たりの人工妊娠中絶実施率も、全国、全道より高くなっています。

釧路市の保健士さんたちの実践

釧路市の保健士さんたちがとてもすばらしい取り組みをしているとNHKの「クローズアップ現代」で取り上げていたので、質問の下調べを兼ねて視察に行ってきました。

釧路も旭川や他の道内の都市部と同じような問題を抱えていました。そこで彼女らは、まず始めに、高校生に正しい性の知識を持ってもらうために、要望する高校に出向いて行って「思春期保健講座(性感染症、人工妊娠中絶の実態と具体的避妊法、性の自己決定)」を出前講座として行いました。

加えて、学校関係者、医療・保健関係者、行政関係者などと連携、協力するネットワークづくりをし、そして、より正確な実態を把握するために、データ収集も始めました。

平成12年に取り組み始めて5年目の16年から着実に成果が現れ、高校生の性交経験率や人工妊娠中絶率が下がり始めたのです。

しかし「性交経験者のうち、初交を中学生で経験している子が約半数いることから、中学生に対し、いまの自分にセックスが必要なのかと性を問い直すアプローチをしないといけない。中学校での性教育が緊急の課題なのに、当の学校と所管する教育委員会の壁が高く、なかなか食い込めない。」と担当者は嘆いていました。

文部科学省は、平成6年に「学校教育における性教育の考え方、進め方」を定め、性教育を重要課題として取り組むように指導していますが、旭川市では十分に実践されていないのが現状です。

今回の議会質疑を通して、保健所も教育委員会も性教育の必要性と緊急性を認め、連携、協力して取り組むとを約束してくれました。また、関係機関、団体(特に市民活動団体)とのネットワークづくりや実態把握のためのデータ収集などにも積極的に取り組む姿勢を示してくれました。

少子化と言われる今こそ、次世代を担う大切な子どもたちを健やかに育てるために、大人がまず意識を変え、積極的に性教育に関心を持ち、子どもたちの成長を支え、見守っていかなければならないと思います。

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