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常任委員会の任期は2年です。私は4月からそれまでの民生から経済文教常任委員会(商工観光部・農政部・学校教育部・生涯学習部などを所管)に所属することになりました。
常任委員会が改変された年には、常任委員会視察が行われます。所管に関係のある分野で先進的な取り組みをしている自治体に行き、お話を伺い、施設を拝見させていただくのです。
今回は、委員長以下4名で、金沢市(子どもを育む行動計画・21世紀美術館)、京都市(京の山そま人工房・京の旬野菜事業)、神戸市(王子動物園動物サポート制度・北野工房のまち)、三浦市(6次経済の構築による三浦スタイル展開プロジェクト)に行ってきました。
金沢市は、子育てに力を入れているまちです。市は、子どもを取り巻く社会環境が変わる中で、子どもを市民みんなで育てていくことをめざして、平成14年に「金沢子ども条例(略称)」を制定しています。
条例には、大人の責務を明記し、加えて企業で働く保護者が子どもとの関わりを深めることが出来るように配慮することなど企業の責務も明記しています。基本理念では、「子どもの人格を尊重し、子どもが社会において保障されるべき様々な権利を有していることを認識する」と子どもの権利条約を念頭においた文言も明記されています。
この条例の制定は、市長が抜擢した40代の女性教育長のたっての希望で制定されたそうです。今回の視察目的である「子どもを育む行動計画」とその具体化である「教育プラザ富樫」も、この条例があってこその施策展開ですと担当者は述べていました。
「教育プラザ富樫」は、単なる貸し館ではなく、教育者のための研修・研究、子育て相談、地域教育の拠点の3つの機能を持っています。
子ども相談センターでは、言語聴覚士、臨床心理士などの専門家によるアドバイスが受けられ、子育てのあらゆる不安に応えてくれます。
1階にある「子育て広場」には、乳幼児と保護者がいつでも好きなときに来ることができ、ランチルームで一緒にお昼を食べることもできます。保護者同士、子育て情報を交換することで、育児不安や悩みが解決できるほか、いろいろなサークルができるなど子育ての孤立化を防ぐ役割を果しています。
プラザには情報コーナーもあり、子育て情報の本や子ども向けの本を揃えている小さな図書館もあります。書棚はテーマごとに分けられ、低く作られているので、子どもが自分で自由に本を選べるようになっています。
書棚の分類を見ていくと、「ジェンダー」というテーマのところに、なんと私の大好きなあの名作「あらしのよるに」があるではありませんか。「そうか、この本はジェンダーを問い直す事も出来る本なんだ」と改めて気付き、この本を「ジェンダー」に分類する感性のすばらしさに感激しました。
「開設当初からスタッフ全員が大切にしている約束事があります。それは、『サービスを受ける人の立場で』全てを捉え、決し、創り、運ぶことに徹する心遣いです。」と総括施設長の小村さんは言います。
そして、「スタッフ同士が意識の壁を払い、ちょっとした『繋ぎ』をいとわない。その心があれば、自分の担当領域で解決できない問題を他の領域が解決してくれる。制度の問題を言い訳にしているかぎり、教育と福祉の連携は成り立ちません。」とも。
少子化が深刻な問題となり、子育て支援が重要な政治課題となっている今、金沢市の実践に学び、旭川でどのように活かすことができるのか、大きな宿題をもらった視察でした。
「あらしのよるに」ついて
旭川在住で元旭山動物園の飼育係だった絵本画家あべ弘士さんと童話作家木村裕一さんによるベストセラー絵本。
敵同士であるはずのおおかみとやぎの出会いと友情をヒヤヒヤドキドキ、ユーモアたっぷりに描きながら、友だちを思うけなげな気持ちに胸が熱くなる感動のシリーズです。ぜひ、ご一読をお薦めします。