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6 月は、「世界不妊月間」。日本はもちろん、アメリカ、韓国、イギリス、フランス、スペイン、メキシコ、北欧諸国など3 8 カ国で、不妊の当事者やその家族、医療関係者が、不妊に対する理解を求めるキャンペーンを行ないました。不妊は、女性の生き方や考え方に、とっても大きな影響を与える世界共通のすご くデリケートな課題なんです。
現在、1 0 組に1 組のカップルが不妊といわれています。不妊の原因は、女性の側だけでなく、男性の側にあることも多いのですが、女性の方が、より強く、より多く、子どもが出来ないことでつらい思いをするのは、「雅子さま」のことでもわかりますよね。
まだまだ日本では、「女は子どもを生んで一人前」とか、「家のために、子ども、とりわけ男の子を産むことが妻の役割」と考える人も少なくないし・・・。
世界中で不妊について議論されていた6 月、旭川市議会では「不妊治療に対する助成金」の審議が補正予算にあがってきました。
助成の内容は、体外受精と顕微受精を受けた夫婦に対して、年1 0 万円2 年間のみ治療費を助成し、経費は国と旭川市が折半するというものです。
この助成制度は、治療を受けたくても経済的な理由であきらめている人や、すでに治療を受けているけれど経済的な負担を感じている人にとっては、朗報です。
けれども手放しでは喜べない、何か釈然としないのは、なぜでしょう。
実は、この事業は、「少子化社会対策基本法」からの流れなのです。
「少子化対策」として、不妊治療費を助成することに、不妊の当事者はもとより各種女性団体をはじめとして、弁護士連合会や日本家族計画協会などからも、疑問の声があがっています。
弁護士連合会は、「不妊の当事者はつらい思いをしている人が多く救済が必要だが、不妊治療を少子化対策、人口政策の一環として行なうと、少子化が解決したら、不妊治療の当事者にはもう何もしなくて良いことになる。不妊治療への助成は、少子化の枠組みとは別に考えるべき」と意見書で述べています。
女性たちからも、「産めよ増やせよ、と言われているみたいでいや。」「不妊に関して支援するのなら、カウンセリングや情報提供も必要」「体外受精や顕微受精の成功率は1 6 %前後と低いので、もし助成を受けて子どもが出来なかったら、もっとプレッシャーになる」「子どもを産むかどうかを押しつけられたくない」という意見が多く出されていました。
「リプロダクティブヘルス・ライツ」略して「リプロ」。ちょっと聞き慣れない言葉ですよね。意味は、「結婚するとかしないとか、子どもを産むかどうか、いつ産むか、何人産むかを決めることは、基本的人権である」ということです。
旭川市の「男女平等を実現し男女共同参画を推進する条例」第8 条は、この「リプロ」の考え方を尊重した条文なので、市が行なう事業は、全てこの条文に配慮して行なわなければなりません。
私が、補正予算等特別委員会でこのことを指摘したことで、不妊治療に対する助成事業の目的の中に、女性の自己決定権や女性の選択肢の拡充という意味を入れることができました。これで、心置きなく助成が受けられると思う人が多くなるはずです。
その他、申請や交付の時にプライバシー保護に気を付けること、カウンセリングや不妊に関する情報の提供をすることも合わせて要求し、保健所長は行うことを約束しました。
こんなふうに同じ事業をするにしても、ちょっとした配慮や気配りをすることで、これからも市民に心から喜んでもらえるようにしていきたいと思っています。
助成は、1 0 月1 日から開始され、4 月1 日に遡って支給される予定です。詳しくは、保健所まで( 2 5 ― 6 3 5 4 )