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第10回 ヤングオールド作戦他

“ 寿バスの見直し” 見送られる

3月24日に閉会した第1定例会に、高齢者バス料金助成事業(寿バス)の見直し案が提出されました。

「寿バス」は、希望する70歳以上の高齢者に寿カードを発行し、カードを見せると市内のバス路線が一律100円で乗れるというものです。約4万人弱の高齢者が利用し、年間、約3億2千万円の経費が必要です。

財政が苦しいという理由で、市は、最初「73歳以上、世帯全員が非課税の高齢者を対象」とする見直し案を示し、市民から意見を募集(パブリックコメント)したところ、たくさんの市民から、「現行のままで」とか「年齢は70歳で」という意見が寄せられました。

昨年12月議会の一般質問で、わたしは、「寿バスの見直しは、市民の意見を尊重すべき」と指摘しました。その結果、出されてきたのが、「70歳以上、世帯全員が非課税」という見直し案です。

年齢は70歳以上ということでいいのですが、世帯全員が非課税でなければ対象とならないとしたら、課税されている息子や娘と同居している方は寿カードがもらえません。国の年金制度や健康保険制度も世帯単位から個人単位へと変わろうとしているのに、時代に逆行していると、今定例会の大綱質疑で反対しました。

ヤング・オールド(若々しい高齢者)作戦

平成12年、日本は、イタリア、ギリシャ、スウェーデンに次ぎ、世界第4番目に高齢化率の高い国になりました。(17・24%)そこで、国は、高齢者保健福祉施策の充実を図るために「ゴールドプラン21」を策定し、その中で、「ヤング・オールド作戦」を推進していく事にしました。

要約すると、「高齢者は全員が弱者ではないこと、お元気な高齢者にはいつまでも元気でいてもらい、そういう元気な高齢者に介護や地域活動を支えてもらえる環境を作ろう」ということです。

こういう国の考えを受けて、旭川市も去年3月に「高齢者保健福祉計画」を策定しました。この計画は、平成15年度から19年度まで、市の高齢者福祉の基本となる計画です。

基本的な考え方は、3つあります。

一、高齢者が社会的活動に参加し、生きがいのある健全で安らかな生活を送ること

二、介護予防・生活支援・保健事業を活用し、介護保険を利用しながら、自立した日常生活を送ること

三、計画の策定、進行管理は市民参画で

この計画のポイントである「高齢者の社会参加や閉じこもり防止」のための重要な事業が寿バスです。


議会は市民意思の最後の砦

市民参加で作った計画の重要な事業が見直しの危機にさらされ、市民の意見(パブリックコメントや審議会)を尊重していない議案となって出されたのが、今回の「寿バスの見直し」案です。

こんな時、議会の果す役割とは何だろう? 議会は何のためにあるのだろう?と、わたしは悩みました。

強い執行権を持つ権力者である市長をトップとする市役所に対して、一人一人では弱い立場の市民の意思を反映させるために、わたしたち議員は選ばれているのです。どんなに市民参加が推進されようと、市民投票を除けば、議会こそが市民意思を反映する最後の砦だとわたしは考えています。

議案の提出権は市長にありますが、それが市民意思に添わないものならば、議会こそが、最後に市民の側に立って戦わなければならないとわたしは思い、審議してきました。

この度の議会では、たくさんの議員が「寿バスの見直し」に取り組んだことで「見直しを撤回する」という市長答弁を、引き出すことができました。ささやかながら、議会の役割を果すことができ、ほんとうに良かったと思います。

でも、市の財政が苦しいことに変わりはありません。高齢者といえども、応分の負担は必要な時代です。また、次世代へ、多くの借金を残すわけにもいきません。今年1年かけて、市の負担も軽減でき、なおかつ市民が納得する見直し案を、市民、職員、議員が智恵を出し合ってしっかり考えていきましょう。

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