平成18年第1定例会 大綱質疑             
                                      久保あつこ
―平成18年度予算案を分析することで見えてくる、
       次期第7次総合計画の進行管理の方向性と財政再建の課題―
 

一回目

・行財政改革推進プログラム、について
・プログラム終了以降、第7次総合計画と財政健全化プラン・行財政改革推進プログラムとの連携について
・財源確保について
・人事制度改革について


16年の第1定例会から一貫して本市の財政状況の悪化を懸念し、今後の財政見通しをしっかり行い、市民に解りやすく情報公開し、職員、議員が市民と共に考え、協力仕合いながら財政難を克服すべきと繰り返し繰り返し述べてきました。当時、財政難を指摘する度に、他の議員から「本市の財政状況はそんなに悪くない。やたらに市民の不安をかき立てることを言うべきではない。」などと野次られましたが、今では本市の財政難は今議会のこれまでのご質疑の中で多くの議員が指摘しているところであります。また、国や社会状況の変化などのせいにして自身の財政運営の失敗には頬被りをしたままではありますが、市長も市政方針の中で「財政非常事態といえる情勢に至っております」と述べ、財政が緊迫していることについては温度差はあれ、理事者、議員とも同じ考えであると思います。

問題は、財政が非常に緊迫していることは共通認識されたとして、ではそこからどうやって抜け出すことができるのか、その方法はあるのか、あるとしたらどのような方法なのかという議論と議論の結果としての共通認識を未だ持ち得ていないということであり、故に今後の財政見通しに関して非常に不安にならざるを得ないということです。

本市が抱えているこの切迫した財政難を切り抜けられる何か良い方法はないのだろうか、市民へのサービスを低下させず、給与の引き下げなどによって職員のやる気をなくさせることでもなく、むしろ市民サービスを向上することができ、職員のやる気を出させる、そういう手だてを探るべく、順次質問をさせていただきます。

平成18年度は、新しい第7次総合計画の始まりの年であるとともに、財政健全化プランによる予算編成の初年度でもあり、行財政改革推進プログラム終了の年でもあることから、予算案にはそれらの影響が色濃く反映されているはずです。

そこでまずは行財政改革推進プログラムについてお尋ねします。

A.行財政改革推進プログラムの目的はなんだったのかを再度お示しください。

答弁
少子化高齢化や地方分権の進展など自治体を取り巻く社会経済環境の急激な変化や、一般財源の減少、義務的経費の増加などによる本市財政の極めて厳しい状況などをとらえ、自立した行財政構造への転換や安定した財政基盤の確立を図ることを目的として、平成16年2月に策定いたしました。

A.また、プログラムの推進事項のうち、以下の点に関して現時点での進捗状況をお示しください。

1,行政評価制度について、今までの取り組み状況とプログラム策定後見直した所はどこですか、今後はどのような考え方と手法で行っていくおつもりか

答弁
順次、現時点での進捗状況をお答えします。

行政評価についてでありますが、本市においては平成年度に試行導入を行い、平成13年度は臨時事業の3分の1を、平成14年度はリノベーションプロジェクトの一環としては全事務事業を、平成15年度には前年度の積み残し課題を対象に実施し、昨年度は全補助金を対象に評価を行っております。また、今年度につきましては平成16年度事業計画調査の対象事業について、その事業実績に基づく効果や達成度などを視点として評価を実施しております。

制度の見直しにつきましては、例えば平成15年度から市民への説明責任や透明性の確保といった観点から、外部機関である行政評価委員会の公開や会議録の公表をしておりますほか、平成16年度には委員の一部について公募を実施するなど、制度の充実に努めております。

今後につきましては、第7次総合計画の進行管理において行政評価の手法を取り入れ、事業の選択や効率的な実施、更には評価を次の施策や事業に生かす仕組みづくりを進めて参りたいと考えております。

A. 2,平成15年度に予定されていた庁内公募制度の導入はどうなっていますか

答弁
庁内公募制度の導入につきましては、平成16年度の定期異動において東京事務所長の職を対象に実施したところであり、今後も公募に適する業務や職があれば適宜実施してまいりたいと考えております。

A. 3,庁議の活性化についてはどのように行われましたか。又、庁議に諮られた案件は何件ですか、その内、庁議に諮ったことで変化したものは何件ですか

■答弁
庁議の活性化につきましては、平成15年度に校正を改め、原則付き1回の定例開催を導入するなど情報の共有や迅速な審議に努めてきたところですが、平成16年度の審議件数、報告件数を合わせまして54件、平成17年度は2月末日まで54件となっております。なお、庁議において案件の内容が変更したものはございません

A. 4,平成
16年度に予定されていた以下の事項はどうなっていますか

  *市立病院のあり方を検討する「懇話会」

  *バランスシート及び行政コスト計算書の活用方法の検討

  *「市民と行政の役割分担の基準」

  *アダプト制の導入検討

  *地方独立法人制度の導入検討

   *在勤地内旅費の見直し

■答弁
・市立病院の在り方を検討する懇話会につきましては、設置できておりませんが、今後、設置に向け検討を続けてまいりたいと考えております。

・バランスシートにつきましては平成13年度決算から作成しておりますが、毎年度のデータがある程度蓄積されたことにより、経年比較等の分析が行えるようになったところであります。今後、分析や範囲や予算編成への活用の手法などについてさらに検討してまいります。
市民と行政の役割分担を考える基準につきましては、試行版を作成し、行政評価や職員研修において参考的に使用いたしました。
身近な公園等を対象としたアダプトプログラムモデル事業の導入につきましては、今後、検討・実施していく予定です。
地方独立行政法人制度の導入検討につきましては、平成16年度から水道局内にワーキンググループを設置し研究を行ってきた経過がありますが、導入に当たっては課題が多いことから、国や他都市の動向を見ながら今後の経過を見守っている状況です。
在勤地内旅費の見直しにつきましては、現在職員団体と協議中です。

A.5,平成17年度開設予定の市民活動交流センターはどうなりましたか

■答弁
市民交流センターの整備につきましては、平成17年度に、市民の方々からいただいた提言を踏まえ、施設の基本設計を行っているところです。

A.6,平成18年度に予定されている組織の見直しとは、どのようなことですか

答弁
職員数250人削減の推進につきましては、市役所のスリム化に向けて、アウトソーイング、統廃合、効率化等による徹底した事務事業の見直しなどを進めることで、4年間で250人を削減することを目標として掲げたものですが、計画どおり平成18年度当初に達成できるものと見込んでおります。

組織の見直しにつきましては、新年度から庁内論議を本格化させてまいりたいと考えておりますが、コミュニティや少子化・子育て支援など庁内横断的課題に対応できる組織体制の形態や機能などを検討するほか、平成17年4月現在、41課に導入をしているスタッフ制につきましても、一定の点検を行いながら、導入を進めてまいります。

最後に、プログラムが終了する平成18年度4月以降、第7次総合計画と財政健全化プラン並びに行財政改革推進プログラムをどのように連携させていくおつもりなのかお答えください。

答弁
行財政改革推進プログラムにつきましては、第7次総合計画の策定に向けた基盤づくりなどのため、平成18年度長所までの推進事項を整理したものですが、三位一体の改革による地方交付税の見直しの影響などにより、プログラムの取組だけでは財源不足の解消は極めて困難な状況となったため、特に財政面を重視した財政健全化プランを策定したところです。今後におきましては平成年度にスタートする第7次総合計画が目指す新たなまちづくりに向け、財政健全化プランの見直しを進めてまいりますが、行財政改革推進プログラムについても見直しを行い、個別の取組内容や年次を掲げるなど、プロセスを示しながら、更なる改革に努めて参りたいと考えております。

 

A.次ぎに、財政健全化プランに示されていた財源確保について、平成
18年度予算での財源確保の数字とその数字が今後どのようになっていくと予測しているのか。

 財源確保の予定数字が不足したと聞いていますが、その理由、並びに不足額をどのように充当したのか、また、それらの充当方法は今後も期待できるのかどうかもお示しください。

 財政健全化プランに示された平成19年度分の財源確保しなければならない額と財源確保が確実に見込まれる額の差、すなわち現時点で不足となるであろうと予測される額はどのぐらいですか。

■答弁
平成18年度予算に向けた財政健全化プランで定めた財源確保は、収入の確保で23億9千万円、支出の抑制で17億8千万円の合計41億7千万円でありましたが、さらに10億円以上の上積みが必要となり、平成18年度予算では、収入の確保で37億4千万円、支出の抑制で21億9千万円の合計59億3千万円を確保したところでございます。
こうした取組の効果ですが、今後も効果が継続するものと単年度で終了するものがございまして、例えば収入の確保のうち、基金の有効活用の20億2千万円は、18年度末の財政調整基金と減債基金の残高が合わせて7億4千万円程度であり、特定目的基金からの借入も限界があることから、確保は難しいと考えております。
不足額が生じた理由でありますが、税収の予想以上の落ち込みや国勢調査人口の減少による交付税の減などにより財政健全化プランよりさらに10億円以上の減となったものでございます。
財政健全化プランの見込みを越える財源不足につきましては、特定目的基金からの5億円の借入、行政改革推進債の3億円の上積み、退職手当債の借入2億円、財政調整基金・減債基金の取り崩しの1億8千万円の上積みなどで、11億8千万円を充当したところでございます。
こうした方法につきましては、今後、行政改革推進債や退職手当債の上積みは可能とかんがえておりますが、特定目的基金からの借入も限界があるものでございます。
平成19年度予算での財源不足額につきましては、財政健全化プランの見直しを通じて精査してまいりますが、昨年の健全化プランで示した収支見通しより更に厳しくなると考えております。

 人事制度改革についてお尋ねします。

A.市は、昨年、旭川市人材育成基本方針を定め、人事制度改革に着手しましたが、人事管理について「多様な勤務形態等の検討」「人事評価」「昇任管理」「人事配置」について、取り組み状況と今後の見通しをお示しください。

■答弁
最初に、多様な勤務形態の検討についてでありますが、平成16年に「地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律」が改正され、一定期間に終了が見込まれる業務における任期付職員、窓口延長等の市民サービスの拡充のための業務に従事する任期付短時間勤務職員を期限を設けて、各自治体の判断により採用ができるようになっております。

本市におきましても、法律改正の主旨を踏まえ制度化について研究していかなければならないと考えておりますが、採用方法、採用後の処遇、実際に活用する分野、嘱託職員・臨時職員で実施している業務との兼ね合いなど、様々な課題があるものと認識しており、引き続き研究して参ります。

次に、人事評価ですが、今年度、新しい人事評価制度を導入するため、助役を委員長とした「新人事評価制度導入推進委員会」を設置し、検討を重ねるとともに、制度を寄り実効性のあるものとしていくためには、職員の理解と納得が欠かせないものとの考えから、各部の管理職を対象に評価制度の導入に関する実態調査を行った上で制度を構築し、平成18年度から管理職に対して試行導入すること決定しております。

また、評価制度の導入に当たっては、人材を育成し組織を活性化するとの観点のもとに、管理職以上の全職員に対して事前研修を実施しました。

今後につきましては、試行状況を見ながら、できるだけ早い時期に、全職員に対象を拡大していきたいと考えております。

次に、昇任管理ですが、平成15年度から課長職の昇任候補者資格試験を実施し、「透明性」や「公平性」などの向上に努めているところでありますが、来年度から試行的に実施する新しい人事評価制度をいかに反映させるかなど、今後も引き続き検討を進めて参ります。

次に、人事配置ですが、この中でも
特に、専門的な知識や技術、特定分野における豊富な経験を有する人材を専門職として配置していく複線型人事制度の導入につきましては、人事管理の側面のみならず、組織編成の問題や処遇の在り方、昇任管理の手法等の多くの課題がありますし、人事評価制度とも密生津に関わりますことから、新しい人事評価制度の導入状況とあわせて、検討を進めて参りたいと考えております。

A.次総合計画に関して、お尋ねします。
平成18年度における総合計画の重点課題の考え方をお示しください。

[自治の運営に関する基本項目]である基本目標4の「市民主体の健全で公正な自治の運営」の4つの重点目標のうち、重点目標のGとHは市民や地域に関わること、IとJは市役所内部での取り組みである「健全な財政運営」と「市民の負託に的確に応える行政運営」ですが、これらは本年度の重点的方向になっていませんが、重要であるとは考えていないのですか。

答弁
限られた行政資源を適切に選択し、集中して配分していく必要があるため、基本計画で示した目標の中から、3つの重点目標に係わる4つの施策の方向を選択し、向こう3年間の重点的方向として設定し、これらの重点的方向との整合性を図りながら、平成18年度予算編成作業を行いました。

その考え方といたしましては、緊急性や事業の広がり度合い、課題解決のためには、長期間を要するものであっても、現時点からの対策が必要なものなどを共通の視点として、一つ目には、多様化、複雑化する地域の課題やニーズに対応するため、まちづくりに対する市民の主体的な参加意識の醸成や、地域の連携を強めるような交流の推進を図ることを意図し、市民との協働の実践を進めていくことが重要であるとの考えから、「公共的な役割を担う地域社会の形成」の基盤づくりに取り組んでいくことを設定しました。

二つ目は、子育てを中心とした少子化への対応は、我が国の持続的発展を可能とする課題であり、そのためには、国、北海道、企業等と連携しながら、本市としても一定の責任を持って重点的に取り組む必要があることから、「子どもを生み育てやすい環境の充実」を設定しております。

また、近年の旭山動物園の入園者数や旭川空港の国際チャーター便数の急激な伸びなど、この状況を生かして、観光客などの滞在促進や地域産業への波及拡大をねらいとする「地域の魅力と資源を生かした産業の創出」を三つ目として設定し、更には、これまで本市の経済を支えてきた基幹産業の競争力を高め、地域経済の回復と活性化を確かな歩みとして行く必要があることから、「競争力のある地域産業の育成と振興」を四つ目の設定としたものでございます。

答弁
行財政改革は、平成18年度の市政方針で市政運営における重点的取組として位置付けておりますが、総合計画の目標体系における重点的方向の設定にあたっては、まちの方向性に関する重点目標1から7の中から、4つの「施策の方向」を選択したもので、重点目標10と11については、都市像の実現に向けて、施策や事業を具体化し、実施するために、行財政改革を恒に念頭に置きながら取り組むべき項目として掲げており、横断的課題となることから、重点的方向として、選択と集中の対象としていないものであります。 

A.総合計画は従来の総合計画と異なり目標中心型であることから、計画の進行管理も従来の進行管理とは手法を変えるべきであり、また、市民参加をどのように保障していくのかも課題と考えますが、どのように行っていくおつもりですか。どういう組織をいつ頃までに設置し、どのように運営していくおつもりですか。

答弁
総合計画の進行管理についてでありますが、第6次総合計画においては、計画期間の10年間を3期にわけ、実施計画を集計を行ってきたところであります。

しかしながら、今日、人口の減少、地域社会のあり方などが大きく変化する中、第7次総合計画では、「何を行ったか」ではなく、「どのようなまち」にするか、10年のまちづくりの目標を具体化させる、目標中心型の計画としたところであります。

この計画に基づく進行管理については、推進計画で設定する評価指標を用いながら、施策や事業の評価を行い、その評価を次の施策や事業の再構築にいかす、新しい仕組みづくりを進める考えであります。

また、市民参加と協働の推進など、市民と行政が適切に役割分担をしながら、まちづくりを進めていくことが必要であるため、総合開発計画審議会や提言をいただいた市民まちづくり計画検討会議に参加された方々の関わりも考慮しながら、市民参加による評価機関の設置を予定し、6月から論議が開始できるよう作業を進めたいと考えております。




二回目

A.平成19年度の予算での財源不足は、財政健全化プランの収支見通しより更に厳しくなるとのご答弁です。

 私の推計では、人件費の削減など18年度予算における健全化の取り組み効果が今後も続くものを除いて、財政調整基金と減債基金の取り崩しは、残額が約74千万円ですから19年度はあと約2億円が取り崩しの限度でしょうし、特定目的基金からの借入も残高から判断すると19年度は18年度と同額の5億円ぐらいが限度ではないかと思われます。行政改革推進債についてはプランの19年度見通しでは13億円ですので4億の上積み、退職手当債は退職手当に充当されるので増額したとしても収支不足額が減ることはありません。これらをプラスマイナスすると、どう少なく見込んでも約12億円は不足されると予測されます。この不足分を手だてしていく当てがあるのでしょうか。

答弁
平成19年度予算の不足額に対する財源確保額についてでありますが、健全化プランでの推進額以上に不足額は拡大するものと考えておりますが、その不足額につきましては、平成18年度の予算の内容、税制改正の内容などを踏まえた収支を推計しなければなりません。

不足額の財源確保策につきましても、財政収支見通しを踏まえて今後検討して参りますので、その内容につきましては、夏頃を目処に公表していきたいと考えております。

 行財政改革推進プログラムの進捗状況についてお答え頂きました。

庁内公募制は1件募集したものの応募は1人も無し。「公募に適する業務や職があれば〜」と他人事のような答弁では、やる気があるとは思えません。今年度開設しているはずの市民活動交流センターは基本設計まで。16年には設置されていなければならない市立病院の懇話会は検討さえされていない。行政コスト計算書には人件費は入っていないため、正確なコスト計算がされているとは言い難く、正確なコスト計算が出来なければコストパフォーマンスを高めると言っても単なる掛け声としか聞こえません。市民と行政の役割分担を考える基準は試行版のみ。市民との協働は、市民を手足として使うということでしょうか。アダプト制の導入についても今後検討とのお答え。独立行政法人制度の導入の検討は足踏み状態。在勤地内旅費は組合と協議中で進展無し。庁議の活性化は、月1回の定例開催としたものの、庁議に諮って内容が変更になったものが無いということは、単なる報告会としてしか機能しておらず、行政の最高決定会議として真摯に審議されているのかどうか疑わしいと言わざるを得ません。

このように行財政改革推進プログラムは、
一部実行された事項もありますが、手つかずのこと、中途半端になっていることが多く、結果として自立した行財政構造への転換や安定した財政基盤を確立できなかったことから、一言で言うと失敗だったと言わざるを得ません。財政がどのぐらい悪化していて今後どのようになっていくのかという収支見通しも立てず、故にどこまで推進することによって安定した財政基盤が確立できるのかという目標も立てていないようなやり方では、失敗することはすでに当初から組み込まれていた自明の理とも言えます。

安定した財政基盤の確立を目指してプログラムを策定したが、推進の取り組みが中途半端だったために、プログラムの最終年度に来て、このままでは財政の立て直しは出来ないとあわてて収支見通しを出し、財政健全化プランを作って予算編成に臨んだものの財源確保の見通しが甘く、大幅に狂い、初年度から頓挫してしまったというのが実状ではありませんか。このように行政改革が遅れた理由は何ですか。この責任は一体だれにあると思いますか、まずはお答えください。

このような危機的状況をどのように乗り越えていくことができるのか。私は、一億円以上の大規模事業の大胆な見直しと徹底した行政改革と早急な人事制度改革、組織の見直しで市役所を変革し、加えて全ての事務事業のあり方、やり方を市民の視点で見直すこと、すなわち「行政革命」でしかこの危機は乗り切れないと思います。

今までのように国や法律に従って仕事をするやり方から、市民の満足度をあげるために最小限の費用で最大限のサービスを提供することを目的として、仕事のあり方、やり方を変えることです。とは言っても、今までの流儀を自分で変えることはなかなか出来ないものあり、ここで外部の視点でチェックすることが必要となってくるのです。

例えば(財)社会経済生産性本部の「行政経営品質評価」という「セルフアセスメント」のシステムがあります。これは市役所の全ての活動を、市民の視点で行っているのか、市民の要望や期待をすばやく取り込んでいるのか、他団体と比較して最善か、などの視点で見直すことを通じて、市の組織を市民本位の体質に変えていくシステムです。他にもISOを取得することで外部の視点を入れていくという方法もあります。

A.次期行財政改革推進プログラムを策定するに当って、このような外部の視点による検証を行い策定するお考えはありませんか。

答弁
時期行財政改革推進プログラムにつきましては、基本的に現行のプログラムにおける改革を進める視点を引き継ぎ、第7次総合計画を推進するため必要な財源確保や社会経済環境の変化や新たな変革に対応するため、取り組むべき事項などについて定めていく予定でありますが、策定に当たりましては平成15年度に行財政改革懇談会からいた提言の内容等を踏まえるとともに、パブリックコメントにより市民等のご意見も伺って参りたいと考えております。

これまでの行政評価の中で明らかになったことは、現下のみで厳密な事業の評価をすることは難しいということです。どの行政評価でも「見直しを要する事業」と「廃止をすべき事業」の件数は、外部評価の方が現下の評価より上回っています。現下では、事業に愛着を持っていることや事業に関連する市民との直接的な人間関係などがあり、冷静な目で事業を分析しづらいのは、むしろ当然であると私は思います。だからこそ、何らかの外部の視点が必要となってきます。

構想日本という団体が提案している「事業の仕分け」という手法があります。これは行政が行っている事業を「引き続き市が行うべき事業」、「国または県がやるべき事業」、「民間に任せるべき事業」、「公共のサービスとしては必要が無くなった事業」などに分類し見直すことによって、肥大化した行政サービスを整理し、スリム化し、事業のやり方見直すことに非常に有効な手法と思います。

A.次年度以降における行政評価はどのように行うつもりですか、次年度の行政評価に今までとは大きく違うこのような形での外部の視点を取入れる手法はお考えですか、お答えください。

答弁
第7次総合計画で定めた都市像の実現に向け、限られた行政資源を有効に活用し、真に必要な事業・施策を見極めて選択と集中を徹底することが非常に重要となることから、計画で定めた目標の達成に向けた取組を強化することはもとより、これまで以上に総合計画の進行管理において推進計画と事業計画調査、予算編成を一般的な流れとし、優先すべき事業の選択、効果的な事業構築と実施、更には評価を次の施策や事業の再構築に生かす仕組みづくりを進めていく必要があると考えております。

評価の手法については、ご指摘にあるような専門機関の活用などを含め、様々なものがあると承知しておりますが、本市にふさわしい手法について、検討してまいりたいと考えております。

人事改革の取り組み状況についてご答弁いただきました。評価制度を試行的に導入とのことですが、その他は遅々として進んでいないと言わざるを得ません。評価制度には数々の問題点もあると言われていますのでそのことについての議論は別の場でするとしますが、現状の旭川市を見ていると、適正な職員配置をしているのか非常に疑問です。適正な職員配置とはただ単に職員の数が多い少ないという問題ではなく、ある職種に現状の職員を配置することは、市民サービスの向上に繋がっているのだろうか、または、最善の方法なのだろうかと疑問を持たざるを得ない事例が数多くあるということです。

例えば、学校給食の調理員や用務員として正職員を配置することは市民へのサービスにとって必要不可欠なのだろうか、最善の方法なのだろうか。児童の健全育成のための給食サービスという観点から考えるとしたら、これらの職員を配置し続けることに少ない財源を充て続けていることは、同じ給食サービスの中の強化磁器食器の導入との比較において優先順位が高いのだろうかなどを考えて配置しているのかどうか、また、図書館の奉仕係に司書資格のない正職員が配置されていることと、司書資格を持った嘱託職員または任期付任用制度を導入することによって新たな職員を配置することは、どちらが市民サービスの向上に繋がるのだろうかなど検討すべき職員配置が数多くあります。これらについての細かい議論は委員会に譲るとして、こういった視点での職員配置の見直しを今後どのように考えていますか。

一定の職責を持っていないいわゆる「浮き主幹」について、一定の業績を挙げ、能力を発揮している職員には相応の処遇を行い」と述べていますが、透明性の高い評価制度が確立していない現状を考えると、単なるポストづくりと市民からは見えます。プログラムでは管理職の削減は達成されたことになっていますが、主幹の整理は今後も続けていくべきと考えますがいかがですか。

昨年の第3定例会でも触れましたが、全国、道内でも収入役を廃止または助役などに兼任させている自治体が増えていますが、旭川市はどのようにお考えですか。

次ぎに、第7次総合計画に合わせて組織の見直しをお考えとのことですが、水道局についてお伺いします。

ここに水道局と保健福祉部の比較があります。平成18年度予算ベースで、水道局約269億、保健福祉部608億、水道局の職員227名、嘱託職員20名、保健福祉部職員458名、嘱託職員179名、各種諮問機関は水道局1つ、保健福祉部9つです。上下水道事業は、敷設工事から維持管理の時代に入り、今後、事業が拡大していく見込みはありません。片や保健福祉部は部でありながら、この所管事務の多さです。

A.旭川市は、水道事業において管理者を必ず置かなければならない対象から外れています。部に改編すれば、少なくとも管理者と1部長は削減できますが、水道局を部に改編するおつもりはありませんか。

また、「市民の主体的な自治によるまちづくり」を支える学習が生涯学習であると私は認識しており、そういった意味においても生涯学習部は市長部局へ改編すべきと考えますがいかがですか。

答弁
組織の再編整備につきましては、平成18年度において庁内論議を本格化し、組織の在り方について幅広く検討してまいりますが、水道局につきましては、地方公営企業という性格から、水道事業管理者を置き、予算執行や組織編成など全面的に業務を委ね、一般の行政組織とは、あえて別個の経営組織を設けているものでありますが、今後、より一層、合理的、能率的な経営ができるような組織の在り方について検討してまいります。

また、生涯学習部につきましては、第28次地方制度調査会の答申で、長と教育委員会の所掌事務の弾力化に触れられておりますので、今後の法改正の内容に注目しながら、総合行政を展開する上で、どのような事務分担を行うのがふさわしいのかといった観点から検討してまいります。




三回目

 先程、収入役の役目として「市長から分離した機関として公金の出納を行うなど、財務会計事務の公正な運営の確保を主旨として置かれている」とのご答弁でしたが、先日のエコスポーツに関する裁判の判決文では「支出負担行為が法令又は予算に違反していないこと等を確認する義務を有するにもかかわらず、違法、無法なAB契約の委託料の支出を行い」と述べられ、事実上、収入役がいても財務会計事務の公正な運営の確保は出来ないことを明らかにしていると思いますが、市長はどのように考えますか、お答えください。

 また、市民の貴重な税金から多大な財源を投入してまでも収入役を設置し続けるとしたら、そのことで市民にどのような利益があるのか、説明して下さい。

7次総合計画の推進と人事制度改革及び組織の見直しを含む行政改革そして財政健全化は不可分であり、三位一体であると私は考えておりますので、それらを合わせて市長にお伺い致します。

先程の答弁にもありましたように、「総合計画の実現に向けては、行財政改革を常に念頭に置きながら取り組むべき項目として挙げており、その実施する課題が横断的である」とも「第7次総合計画がめざす新たなまちづくりに向けて財政健全化プランと行財政改革推進プログラムを見直す」とも述べていることから、やはりこれらは三位一体と言えます。市は、今後、総合計画を進行管理する担当を置かれることと思いますが、総合計画の進行を担当する部署と行財政改革を推進していく部署を統合、強化し、財政課と人事課の中から兼任するものを任命し先の部署へ配置し、これらの取組みを一体となって行うことが出来る体制を整えるべきと考えますが、いかがですか、見解をお聞かせください。

適正な職員配置や管理職の問題については、今後も折を見て取り上げていきたいと思います。水道局、生涯学習部については、すぐに結論が出ることではないので今後の検討課題とします。

行政評価や次の行財政改革推進プログラムの策定に外部の視点を入れることに関しては、「様々なものがあると承知しておりますが取入れるつもりはない」との答弁だったと思いますが、自分たちだけで行ったり作ったりした結果失敗したということから、何も学んでいないとしか言いようがありません。これでは、この頃やたらと口にするようになった「PDCA」の本当の意味を解っていないのではないかと疑わしくなります。Pすなわち計画し、D実行し、C検証し、検証することでL学び、学んだことを次のA行動に活かす、これが本当の「PDCA」サイクルなのです。外部の視点を入れずに実効性のある行政評価や行財政改革推進プログラムができると自信を持って言えますか、お答えください。

色々質疑してきましたが、私が述べたいことは、既成概念を取り払い、今まで手を付けることさえ考えてこなかった諸々の事柄について大胆に見直す真の行政改革を行うことでしか、現状の財政危機を乗切ることは出来ない、逆を言えば、行政改革を死ぬ気でやれば財政は立て直るということです。これまでこの間の行財政改革の失敗の言い訳を多々お聞きしてきました。それらをお聞きしていると、市長をトップとする市のマネージメント機能が正常に働いているのかどうか、疑わしくなるのは私だけでしょうか。

 「退職者の増加と公債費の増加は見通せたが、扶助費の増加は見通せなかった、後は国と社会が悪い」という答弁を市長は繰り返していますが、退職者の増加が見通せたのなら、なぜもっと早くに退職金のための手だてをしてこなかったのですか。してこなかったからこそ、18年度予算で退職手当債を2億も借りなければならなくなったのではありませんか。来年度以降は退職者が本格的に増加しますからもっと借りなければならなくなるでしょう。

退職者が増加することが解っていながら、なぜこれまで何の手もうってこなかったのですか、お答えください。  

公債費も増えることが解っていたと言うのなら、なぜ、次々と大型事業を進めていったのですか。エコスポーツ公園に懲りずに、東光スポーツ公園に着手するなど公債費を増やすことばかりしてきたのではありませんか。おまけにこの期に及んで、まだ防災センターの備蓄センターも諦めていない答弁をしているではありませんか。これら大規模事業を手がけなければ市の公債比率はもう少し良かったのではないかと思いますが、どのように考えますか。

これら大規模事業を手がけなければ市の公債比率はもう少し良かったのではないかと思いますが、どのように考えますか。

 扶助費の増加が見込めなかったと仰いますが、少子高齢化は20年前から言われており、少なくともここ10年では周知のことであり、少子高齢化社会がやってきたなら扶助費が増加することは誰の目にも明らかです。市長になられた平成7年から扶助費は直線を描いて増加し続けていました。その事実を持ってしても扶助費の増加を見通せなかったというのなら、行政責任者としての分析能力を疑わざるを得ません。

 行財政改革推進プログラムは、結果として平成18年度予算編成時までに安定した財政基盤を確立できなかったのですから、失敗だったことを謙虚に認め、十分反省し、なぜ失敗したのかをしっかり分析、検証し、次のプログラム策定に挑むべきと考えますが、失敗を認めますか、ご見解をお示しください。

 新人事制度は、管理職の人事評価を今年試行的に実施し、来年本格実施すること以外、どれもこれも検討というお答えで、いつまでにどうするのかという目標さえもありません。人材育成基本方針は昨年の3月に策定されているのですから丸1年たったことになります。1年たって先程のような答弁しか出来ないとしたら、方針のおわりに「私たちを取り巻く環境が大きく変化してきている中、いやおうなく私たち自身も変化していかなければ、もはや自治体経営が不可能な時代になっています。」と述べているのもかかわらず、人事制度改革を重要と考えていないのですか、お答えください。重要だとの認識があるのなら、今後どのように改革の推進を図っていくおつもりですか。

 昨日の塩尻議員の質問にもありましたように、職員の削減を単なる数字合わせで終わらせるのではなく、事業の見直しも一律削減や臨時事業費の中の見直しで終わらせるのではなく、人事制度を改革し組織、機構を見直しあらゆる意味での適正な職員配置を行い、ひとり一人の職員が心底意識を変え、一つひとつの事業のやり方、あり方を市民の目線で徹底的に見直す行政改革を実行すること以外に財政は健全化されないと私は思っています。

他に何か財政がよくなる方法があるというのなら、市長、ぜひお示しください。

 何度も言いますが、今年は第7次総合計画の始りの年であり、次の行財政改革推進プログラムを策定し、財政健全化プランを見直す年でもあることから、正念場の年と言えます。真の行政改革を行うための体制をぜひ整え、そこに人、金、物、そして魂を投入して下さい。市長は市長選のことはなにも考えていないと仰いましたが、11月でおやめになるおつもりなら、菅原市政12年間の仕上げとして、せめてご自分が招いた財政悪化の尻ぬぐいのきっかけだけでも作っていってください。もし、万が一まだお続けになるおつもりなら、なおさらのこと、行政改革を真剣に行っていただきたいと思います。

 税金は上がる、使用料は取られる、各種サービスは受益者負担になるで市民は限界にきています。もうこれ以上、財政政策の失敗のツケを市民に押しつけないで頂きたいということを申し述べて、大綱質疑を終わります。


市長への質問通告

A.収入役について

エコスポーツに関する裁判の判決文では収入役がいても財務会計事務の公正な運営の確保は出来ないことを明らかにしていると思いますが、市長はどのように考えますか、お答えください。

市民の貴重な税金から多大な財源を投入してまでも収入役を設置し続けるとしたら、そのことで市民にどのような利益があるのか、説明して下さい。

第7次総合計画と行政改革について

一、外部の視点を入れずに実効性のある行政評価や行財政改革推進プログラムができると自信を持って言えますか、お答えください。

二、「総合計画の実現に向けては、行財政改革を常に念頭に置きながら取り組むべき項目として挙げており、その実施する課題が横断的である」とも「第7次総合計画がめざす新たなまちづくりに向けて財政健全化プランと行財政改革推進プログラムを見直す」とも述べていることから、やはりこれらは三位一体と言えます。市は、今後、総合計画を進行管理する担当を置かれることと思いますが、総合計画の進行を担当する部署と行財政改革を推進していく部署を統合、強化し、財政課と人事課の中から兼任するものを任命し先の部署へ配置し、これらの取組みを一体となって行うことが出来る体制を整えるべきと考えますが、いかがですか、見解をお聞かせください。

三、退職者が増加することが解っていながら、なぜこれまで何の手もうってこなかったのですか、お答えください。 

四、これら大規模事業を手がけなければ市の公債比率はもう少し良かったのではないかと思いますが、どのように考えますか。

五、行財政改革推進プログラムは、結果として平成18年度予算編成時までに安定した財政基盤を確立できなかったのですから、失敗だったことを謙虚に認め、十分反省し、なぜ失敗したのかをしっかり分析、検証し、次のプログラム策定に挑むべきと考えますが、失敗を認めますか、ご見解をお示しください。

六、人事制度改革を重要と考えていないのですか、お答えください。重要だとの認識があるのなら、今後どのように改革の推進を図っていくおつもりですか。

七、昨日の塩尻議員の質問にもありましたように、職員の削減を単なる数字合わせで終わらせるのではなく、事業の見直しも一律削減や臨時事業費の中の見直しで終わらせるのではなく、人事制度を改革し組織、機構を見直しあらゆる意味での適正な職員配置を行い、ひとり一人の職員が心底意識を変え、一つひとつの事業のやり方、あり方を市民の目線で徹底的に見直す行政改革を実行すること以外に財政は健全化されないと私は思っています。

他に何か財政がよくなる方法があるというのなら、市長、ぜひお示しください。 

■市長答弁■
収入役は、現行の法制度上、予算執行機関から会計機関を分離し、出納その他の会計事務に関し独立の権限を付与することにより牽制効果を持たせ、事務処理の公正な運営を確保することを目的として設けられた職であり、10万人以上の市にあっては原則、置くことが義務付けられているものであります。
 議員ご指摘のように、徹底した行財政改革の推進とその一環としての人件費の縮減は本市において重要な課題でありますが、収入役を廃止したとしても、これに代わる専門性と独立性を担保する仕組みが必要になるものと考えており、それが職務代理者という形で長期間にわたり十分機能を果たせられるのか、逆に市民の不信を招くような結果とならないかといった問題点も懸念されるところであります。従いまして、現時点においては国会における議論の動向等も見極めながら、諸々の課題の整理や必要な体制整備の在り方を含め、慎重に検討していく必要があるものと考えておりますのでご理解賜りますようお願い申し上げます。